資料館周辺 ご案内
周辺スポットのご案内
資料館の正面に見える山が『万葉集』にうたわれた象山と三船山です。左手の木製ベンチの辺りから真南をむくと、この二つの山の間から青根ケ峯の美しい山容を見ていただくことができます。これらの風景は万葉の時代から変わることなく、吉野の代表的な風景となっています。
宮滝には滝はありません。宮滝の滝は「たぎつ」の意味です。柴橋の中ほどから下流を向くと、今も変わらぬ「たぎつ瀬」の様子をみていただけます。ちなみに、宮滝の由来は「激つ宮処」だといわれています。
象の小川の水が吉野川に流れ落ちるところを夢のわだといいます。夢のわだは『万葉集』にもよく詠まれ、その美しさは多くの万葉人の憧れでした。
宮滝の集落の旧道と吉野川の間の河岸段丘に広がるのが史跡宮滝遺跡です。この遺跡は戦前末永雅雄氏によって発掘調査がおこなわれ、戦後国の史跡に指定されました。現在吉野町が遺跡の公有化をすすめ、遺跡公園の計画を進めています。 末永雅雄氏によって発掘された数々の遺物を当館で展示しています。
昔は象谷と書いて「きさだに」と読んでいました。「象」と書いて「きさ」と読むのは万葉の時代からの伝統で、この頃は、象牙の模様からギザギザと曲がりくねった様子を「象」の文字であらわし、「きさ」と読んでいました。日本の地名の中ではとても珍しい地名の一つです。
祭神は天武天皇で この神社の間近を流れる象の小川には屋形橋がかかり、この附近から見る小川の流れは万葉の時代を髣髴とさせる美しいものです。
喜佐谷の集落を過ぎると青根ケ峯の山裾に至ります。ここからの山道を登ると吉野水分神社の辺りに着きます。 この道は万葉の道と名付けられています。現在のルートとは少し異なりますが、奈良時代前後に吉野山へ登る道としてはじめて開かれたのがこの道だといわれています。