紀伊山地の参詣道ルール
平成16年7月8日に開催された「世界遺産登録推進三県協議会」にて、「紀伊山地の参詣道ルール」が決定されました。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、人類共有のかけがえのない財産です。
「紀伊山地の参詣道ルール」は、利用ルールや利用規制として自ら守るべき事項であるカントリーコードと同様に、利用者の環境保全行動の規範として活用されることを期待するだけでなく、紀伊山地の参詣道の持つ神聖さや精神性を取り入れていることが大きな特徴です。
大切な遺産をいつまでも伝えていけるように、みんなで守っていきましょう。
紀伊山地の参詣道ルール
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、万物、生命の根源である自然や宇宙に対する畏敬を、山や森に宿る神仏への祈りという形で受け継いできた、日本の精神文化を象徴する文化遺産です。
私たちは、このかけがえのない資産がもたらす恵みを、世界の人々がいつまでも分かちあえるよう、参詣道を歩くにあたって次のことを約束します。
1 「人類の遺産」をみんなで守ります。
紀伊山地の自然や文化にふれ、学び、私たち共有の資産のすばらしさを、みんなの力で末永く後世へ伝えましょう。
2 いにしえからの祈りの心をたどります。
この道には、祈りを捧げてきた多くの足跡が刻まれています。今なお続く人々の心に思いを馳せながら歩きましょう。
3 笑顔であいさつ、心のふれあいを深めます。
出会った人と声をかけあい、また地域の人々とも交流を図りましょう。
4 動植物をとらず、持ち込まず、大切にします。
貴重な動植物が生息する紀伊山地では、存在するもの全てが大切な資産です。自然を愛し、守る心を持ち続けましょう。
5 計画と装備を万全に、ゆとりを持って歩きます。
道中は何が起こるかわかりません。中には険しい道もあるので、天候・体調・装備などを十分考えて、無理をせず歩きましょう。
6 道からはずれないようにします。
道をはずれることは危険であり、植生などを傷めることにもなります。むやみに周囲に踏み込まないようにしましょう。
7 火の用心をこころがけます。
タバコのポイ捨てなど、ちょっとした不注意から火災は起こります。火気の取り扱いは十分注意しましょう。
8 ゴミを持ち帰り、きれいな道にします。
地域の人たちが古くから守り続けた道です。ゴミを持ち帰り、来た時よりも美しい道にしましょう。